パゴダの王子のゲネプロ鑑賞してきました。
ビントレー芸術監督が日本に来て歌川國芳の素晴らしい浮世絵に感激し創作したバレエで、
新国で2011年に初演され、任期最後として選ばれた作品です。
今回はゲネプロのチケットを譲っていただいたのですが、
譲っていただいた方が(超大物さまです)、
「この作品は素晴らしいから是非観に行った方がいいですよ」
と仰られていました。
幕あき前のステージ中央に道化が座り、
観客に手を降ったり遊んだり観客をこれから始められる物語にひきこむ役目をしています。
座席は中央より前は本日出演しないダンサーが見学で座っており、
後部の中央は記録係など、
観客は後ろ側のサイド、今回は19列目となかなか見やすいお席でした(^.^)
舞台は壺に閉じ込められた王子を見上げる重苦しいシーンから始まります。
衣装は平安時代のような感じの和装。
日本人が日本を題材にしたちょっと微妙な創作を見かけますが、
この重苦しい雰囲気の始まりがなんとも美しくてその先にかなりの期待を持てます。
さくら姫の結婚相手候補として、
四カ国から貢物を持った男性達が現れます。
ロシア、アメリカ、東南系のアジア人、アフリカ人。
ここでそれぞれのソロのダンスが披露されます。
最初のロシアが一番踊りが良く見えました。
アメリカは個人的にはアメリカ人らしい陽気さが欲しい所で、
アフリカはもっと大地のエネルギーを伝える感じであって欲しかったかな。
そして男性のTバック!、いやー尻好きとしては目が離せずでそちらばかりに視線がいってしまい困りました(苦笑)
女王役の湯川麻美子さんは悪役はまりますね~。
さくら姫(小野絢子さん)を無理矢理結婚させようとする所など、
とにかく嫌な女が全身から滲み出ていて、
鬼のような顔でさくら姫をパンっと音がするほど叩くあたりとか迫真の演技です。
悪女役があまりにはまっていて例えば湯川さんが姫を踊る姿が想像出来ないぐらいε-(´∀`; )
さくら姫も負けじと気が強い所が出て反抗的ですが、
心の成長の変化を大きくするために、最初はもっとか弱い姫君が良かったかな。
そして、招待客ではないサラマンダーに変えられた王子(福岡雄大さん)がトカゲの格好で出てくる。
全身がゼブラ柄の衣装でクモのように床をはうシーンなど、
気持ち悪い!!と思いましたので素晴らしい表現でした。
さくら姫も最初の方は怖がっていますが、
徐々に近寄り最後は連れ去られて一幕終了です。
二幕は旅に出て様々なモンスター達と戦います。
最初からそうですが、とにかく舞台の装置と衣装が大変素晴らしいです。
タツノオトシゴも気持ち悪いのですが、その動きについつい引き込まれてしまいます。
サラマンダーと一緒に登場する妖怪も気持ち悪いけどなんだか憎めなくてかわいい。
日本の妖怪って可愛く表現される事がありますよね、その愛らしさがよく表現されています。
浮世絵のユーモアが立体で表現されているように感じました。
かぶりものの振付が抜群にいいです。
三幕では国に戻り、
女王様や国を狙う四カ国の婿候補と戦って勝利し春が来るという展開です。
山本隆之さんの気の抜けた皇帝役もまた素晴らしい表現と演技でした。
こういう演技派のダンサーさんが加わると舞台がもっと見ごたえあるものに変わりますね。
最後はこんぼうを持って王子と王様と王女が戦うのですが、
ロールプレイングゲームの最終を見ているようでここのシーンなかなか面白かったです。
ふつう姫は戦わないのですが、勇ましい戦士のような激しさで昨今の女性の強さも表現されている感じで、
清楚で可憐な姫だけじゃない所が良かったです。
今回の公演は、男性ダンサーが目立つ作品でした。
女性のダンサーは、湯川さん小野さんを除くと、アンサンブルのダンスが中心で、
同じぐらいのレベルのダンサーのアンサンブルだけしか見られないというのはちょっと残念。
新国立の女性ダンサーはみなさんお上手なので、そろっていていいのですが、演技なども味わいたいのでちょっと残念。
アンサンブルの中で体を使うのが上手いなぁ~と思わせる方が混ざっていましたが、
オペラグラスで顔を拝見すると長田さんだったような。。。
今回の舞台は特に舞台装置と衣装がとにかく素晴らしかったです。
トニー賞も受賞したレイ・スミス氏による舞台美術、衣装でした。
寿司が海外に渡ってカリフォルニアロールになって大人気という感じで、
日本の持つ芸術文化的要素が海外の人が好む形にアレンジされて世界で大絶賛される、
という香りを今回の舞台に感じました。
そしてストーリー展開もわかりやすくなかなか良かったのですが、
どうしても兄と妹役のパドドゥって気持ち悪く見えます・・・(^^;
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」という旦那が好きなアニメがあるのですが、
それを思い出してしまいました。
個人的な意見ですが夢見るバレエでそっち系はちょっとねって思うんです(;一_一)
家族愛は家族愛でそいうのってあまりないのでいいと思うので、
最後は王様が王子の結婚相手を連れてきてプラスの女性ソロという展開があってもいいかなと思いました。
人と人とがつながる、違う文化を持つもの同士のコミュニケーションは新しい世界を作り出す力があります。
芸術監督最後となるこの作品、和に欧米がミックスされた素敵な作品でした(#^.^#)
ぜひ、一部オタク系に受けそうな展開はやめて頂き、
恋愛を絡めてさらにブラッシュアップさせ、
一番最後のダンスもちょっと退屈する感じだったので手を加えて、
これを日本の国立バレエ団の主要作品として是非海外にもっていき踊ってほしいです。
そして都民税ではなく国立ということで国の税金を投じて作られている新国立劇場なのですからこういう作品を見る機会が首都圏以外の人にも与えられるように願うばかりです。
↓公演は12日からでチケット販売中ですよ(^0^)
チケットぴあ
↓今回の配役はこんな感じです。
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ビントレー芸術監督が日本に来て歌川國芳の素晴らしい浮世絵に感激し創作したバレエで、
新国で2011年に初演され、任期最後として選ばれた作品です。
今回はゲネプロのチケットを譲っていただいたのですが、
譲っていただいた方が(超大物さまです)、
「この作品は素晴らしいから是非観に行った方がいいですよ」
と仰られていました。
幕あき前のステージ中央に道化が座り、
観客に手を降ったり遊んだり観客をこれから始められる物語にひきこむ役目をしています。
座席は中央より前は本日出演しないダンサーが見学で座っており、
後部の中央は記録係など、
観客は後ろ側のサイド、今回は19列目となかなか見やすいお席でした(^.^)
舞台は壺に閉じ込められた王子を見上げる重苦しいシーンから始まります。
衣装は平安時代のような感じの和装。
日本人が日本を題材にしたちょっと微妙な創作を見かけますが、
この重苦しい雰囲気の始まりがなんとも美しくてその先にかなりの期待を持てます。
さくら姫の結婚相手候補として、
四カ国から貢物を持った男性達が現れます。
ロシア、アメリカ、東南系のアジア人、アフリカ人。
ここでそれぞれのソロのダンスが披露されます。
最初のロシアが一番踊りが良く見えました。
アメリカは個人的にはアメリカ人らしい陽気さが欲しい所で、
アフリカはもっと大地のエネルギーを伝える感じであって欲しかったかな。
そして男性のTバック!、いやー尻好きとしては目が離せずでそちらばかりに視線がいってしまい困りました(苦笑)
女王役の湯川麻美子さんは悪役はまりますね~。
さくら姫(小野絢子さん)を無理矢理結婚させようとする所など、
とにかく嫌な女が全身から滲み出ていて、
鬼のような顔でさくら姫をパンっと音がするほど叩くあたりとか迫真の演技です。
悪女役があまりにはまっていて例えば湯川さんが姫を踊る姿が想像出来ないぐらいε-(´∀`; )
さくら姫も負けじと気が強い所が出て反抗的ですが、
心の成長の変化を大きくするために、最初はもっとか弱い姫君が良かったかな。
そして、招待客ではないサラマンダーに変えられた王子(福岡雄大さん)がトカゲの格好で出てくる。
全身がゼブラ柄の衣装でクモのように床をはうシーンなど、
気持ち悪い!!と思いましたので素晴らしい表現でした。
さくら姫も最初の方は怖がっていますが、
徐々に近寄り最後は連れ去られて一幕終了です。
二幕は旅に出て様々なモンスター達と戦います。
最初からそうですが、とにかく舞台の装置と衣装が大変素晴らしいです。
タツノオトシゴも気持ち悪いのですが、その動きについつい引き込まれてしまいます。
サラマンダーと一緒に登場する妖怪も気持ち悪いけどなんだか憎めなくてかわいい。
日本の妖怪って可愛く表現される事がありますよね、その愛らしさがよく表現されています。
浮世絵のユーモアが立体で表現されているように感じました。
かぶりものの振付が抜群にいいです。
三幕では国に戻り、
女王様や国を狙う四カ国の婿候補と戦って勝利し春が来るという展開です。
山本隆之さんの気の抜けた皇帝役もまた素晴らしい表現と演技でした。
こういう演技派のダンサーさんが加わると舞台がもっと見ごたえあるものに変わりますね。
最後はこんぼうを持って王子と王様と王女が戦うのですが、
ロールプレイングゲームの最終を見ているようでここのシーンなかなか面白かったです。
ふつう姫は戦わないのですが、勇ましい戦士のような激しさで昨今の女性の強さも表現されている感じで、
清楚で可憐な姫だけじゃない所が良かったです。
今回の公演は、男性ダンサーが目立つ作品でした。
女性のダンサーは、湯川さん小野さんを除くと、アンサンブルのダンスが中心で、
同じぐらいのレベルのダンサーのアンサンブルだけしか見られないというのはちょっと残念。
新国立の女性ダンサーはみなさんお上手なので、そろっていていいのですが、演技なども味わいたいのでちょっと残念。
アンサンブルの中で体を使うのが上手いなぁ~と思わせる方が混ざっていましたが、
オペラグラスで顔を拝見すると長田さんだったような。。。
今回の舞台は特に舞台装置と衣装がとにかく素晴らしかったです。
トニー賞も受賞したレイ・スミス氏による舞台美術、衣装でした。
寿司が海外に渡ってカリフォルニアロールになって大人気という感じで、
日本の持つ芸術文化的要素が海外の人が好む形にアレンジされて世界で大絶賛される、
という香りを今回の舞台に感じました。
そしてストーリー展開もわかりやすくなかなか良かったのですが、
どうしても兄と妹役のパドドゥって気持ち悪く見えます・・・(^^;
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」という旦那が好きなアニメがあるのですが、
それを思い出してしまいました。
個人的な意見ですが夢見るバレエでそっち系はちょっとねって思うんです(;一_一)
家族愛は家族愛でそいうのってあまりないのでいいと思うので、
最後は王様が王子の結婚相手を連れてきてプラスの女性ソロという展開があってもいいかなと思いました。
人と人とがつながる、違う文化を持つもの同士のコミュニケーションは新しい世界を作り出す力があります。
芸術監督最後となるこの作品、和に欧米がミックスされた素敵な作品でした(#^.^#)
ぜひ、一部オタク系に受けそうな展開はやめて頂き、
恋愛を絡めてさらにブラッシュアップさせ、
一番最後のダンスもちょっと退屈する感じだったので手を加えて、
これを日本の国立バレエ団の主要作品として是非海外にもっていき踊ってほしいです。
そして都民税ではなく国立ということで国の税金を投じて作られている新国立劇場なのですからこういう作品を見る機会が首都圏以外の人にも与えられるように願うばかりです。
↓公演は12日からでチケット販売中ですよ(^0^)
チケットぴあ
↓今回の配役はこんな感じです。
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